田園調布で、書道教室を主宰しております、佐藤清景(さとうせいけい)です。
なぜ私が般若心経を始めたか。について書いてみようと思います。
書道は小さい頃に習っていたけれど、中学校に上がる前にやめていました。
また筆を持ったのは25歳の時。
結婚して会社を辞め、「これから何をしようかなぁ」と考えていた時に、昔ながらの私の大好きな字を書く教室を見つけたのがきっかけです。

なんだかんだ言っても、私の字の根本はここで培われました。
癖の少ない、私の根っこにある字です。
そこで免許を取った後、板橋にある書道美術館に通い始めました。書の専門学校みたいなところです。
中国の古典や日本の仮名の臨書を学ぶ中で、般若心経に出会います。
最初は意味なんて全くわからず、ただただ写して書いていただけ。
でも、書いていくうちに独特のリズムがあることに気づいたんです。その波に乗ると、あっという間に筆が進む。それが楽しくて、何度も何度も書くことになりました。
何より、それが私に向いていたのだと思います。 そして、私にとって唯一、褒められた書でした。
褒められるって、やっぱり素直に嬉しいものです。
今では王羲之などを臨書を続けて、大きい字も書きますが、どこへ行っても一番に褒められるのは、やっぱり般若心経。
それなら「これを私の売りにするしかない!」そう思って今に至ります。

派手で見栄えのする大きい字も、もちろん続けていきます。 でも、般若心経は楷書で書くので、書道をやっていないどなたが見てもパッと分かりますし、真っ直ぐ伝わりやすい。
今の私にとって般若心経は、何といっても「自分を表現する道具」になっています。それが嬉しい。
かつてジョン・レノンやスティーブ・ジョブズも般若心経を勉強していたそうですが、やっぱり何か普遍的なものがあるのだと感じます。
意味がわからなくても、まずは一度手に取ってみてください。
何かを始めるのに、理屈はいらないと思います。
「無駄」とか「コスパ」とかは一切頭から切り離して、まずは流れに任せてやってみる。
そうしたら意外に向いていると気づいたり、誰かに褒められたり。 自分の中でギュッと握りしめていた感情に、気づくきっかけになるかもしれませんよ。

