こんにちは。
田園調布で書道教室をやっています、佐藤清景(さとうせいけい)です。
書の展覧会に行くと、「読めないなぁ」「なんて書いてあるのか分からない」というお声をよく耳にします。中には「これなら私にも書けるんじゃないかしら?」なんてお話しされている方も笑。
日常で使っている「文字」だからこそ、ついつい「何て書いてあるんだろう?」と意味を探してしまうのは、とても自然なことです。
ですが、ここでひとつご提案です。
もっと「字」という概念を超えて、まるで一枚の絵を観るときのように、ご自身の直感や感覚で作品を感じてみてください。

こちらは昨年の日展に入選した私の作品です。きっと「読めないな」と思われるのではないでしょうか。
私がこの作品で表現したかったのは、漢字が持つ「美しい曲線」です。

漢字には楷書・行書・草書という崩し方があり、一番右の「草書」になると一気に曲線の要素が強くなります。私の日展の作品は、この草書を繋げて表現したものなんです。
ちなみに草書という書体は、昔の中国で戦の通信手段として手紙を書く際、楷書だと時間がかかるため素早く書くために発達したという説もあります。
豊臣秀吉や伊達政宗の手紙も残っていますが、きっちりした楷書ではなく味わい深い字で書かれていて、政宗の字はとても色気があり、秀吉のひらがな交じりの字もすごく魅力的なんですよ。

「誰もが読める書」への想いから生まれた般若心経
こうした芸術的な表現に取り組む一方で、「誰もが普通に読めて、日常で親しめる書も書きたい」という思いがありました。それが、私が「レインボー般若心経」を作り始めた理由のひとつです。
コピー機もカメラもなかった時代、お経はひたすら手で書き写すことで大切に受け継がれてきました。
あの有名な三蔵法師が命がけの旅で持ち帰り、音の響きを残しながら日本語へと翻訳してくださったおかげで、今こうして私たちの手元に届いています。本当に感謝ですね。
そんな歴史ある般若心経を、もっと身近に、視覚からも楽しんでいただきたい。
「書のある暮らし」を、ぜひ日常に取り入れてみませんか?
作品の詳細や、手ぶらで通える当教室のお稽古案内も、ぜひこちらから覗いてみてくださいね。

